腱鞘炎にお悩みの方へ
- 柾行 神田
- 4月25日
- 読了時間: 7分
腱鞘炎(けんしょうえん)は、手首や指の腱を包む「腱鞘(けんしょう)」という組織に炎症が起こることで痛みや腫れ、動かしづらさなどの症状が現れる疾患です。 スマートフォンやパソコン作業が増えた現代社会では、誰にでも起こりうる身近な不調のひとつと言えるでしょう。放置してしまうと痛みが慢性化し、日常生活での動作に大きな支障が出てくることも珍しくありません。 腱鞘炎の原因やリスク、セルフケア方法、そして千鳥町鍼灸整骨院での施術アプローチについて詳しく解説します。手首や指先の痛みにお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。

腱鞘炎の主な原因と背景
腱鞘炎とは、指や手首の腱が通るトンネル状の組織「腱鞘」に炎症が生じ、摩擦や圧迫によって痛みや腫れが起こる状態です。ここでは、腱鞘炎を引き起こす主な要因や背景について見ていきましょう。
◼︎スマホやPCなど繰り返し動作による負担
近年、スマートフォンやパソコン作業が増えたことで、指や手首を酷使する機会が格段に増えました。特に、長時間にわたるタイピングやスマホ操作は、狭い範囲に集中して腱や腱鞘に大きなストレスを与えます。
こうした繰り返し動作を続けるうちに、腱鞘がこすれ合って炎症を起こしやすくなるのです。
◼︎ホルモンバランスや加齢の影響
腱鞘炎は、性別や年齢を問わず誰にでも起こり得ますが、特に女性の場合、ホルモンバランスの変化に伴い腱鞘や腱が弱くなる時期があります。出産前後や更年期などは注意が必要です。 また、加齢によって筋力や柔軟性が低下すると、関節や腱への負担が増し、腱鞘炎が起こりやすくなります。
現代生活と腱鞘炎リスク
腱鞘炎のリスクは、生活習慣や姿勢・動作の癖によって大きく左右されます。便利になった反面、指や手首に負荷がかかりやすいのが現代生活の特徴とも言えます。
◼︎長時間のデスクワーク・スマホ操作
仕事やプライベートでのパソコン作業、スマホの利用時間が長い方は、以下の点に注意が必要です。
キーボード・マウス操作の繰り返し 小さな筋肉や腱に大きな負担がかかり、腱鞘に炎症が起こりやすくなる
スマホを片手で持ち、指を酷使する スワイプやタップを長時間続けるうちに、親指や手首への負荷が増加
これらの動作を日常的に行っている場合、腱鞘炎になるリスクが高まります。
◼︎誤った姿勢や筋力不足
デスクワークや家事・育児などで手首に負担をかける姿勢が続くと、腱や腱鞘への負荷が蓄積されます。さらに、運動不足で握力や腕の筋力が落ちていると、手首や指を安定させる筋肉が十分にサポートできず、結果的に腱鞘炎のリスクを高める要因となるのです。
腱鞘炎を放置するとどうなる?
「軽い痛みだから大丈夫」「使っていればそのうち治るだろう」と放置してしまうと、後々深刻な症状に発展する可能性があります。腱鞘炎を軽視せず、早めのケアを心がけることが重要です。
◼︎痛みの慢性化と機能制限
腱鞘炎の初期段階では、主に動かしたときや力を入れたときに痛みを感じます。しかし、症状が進行すると安静時にも痛みを感じたり、夜間に痛みで目が覚めることも。 さらに、腫れや可動域の制限が生じると、日常生活の動作が大きく制限され、家事や仕事に支障をきたす恐れがあります。
◼︎周辺部位への負担増大
痛みをかばうように手首や指を動かすことで、肩や肘、首など他の部位への負担が増し、二次的な痛みや不調を引き起こすケースもあります。特に、手首を固定して使う動作が長引くと、腕全体の筋肉バランスが崩れ、さらなる不具合を招きやすいのです。
腱鞘炎を和らげるセルフケアの方法
腱鞘炎の症状が軽度の段階であれば、適切なセルフケアを継続的に行うことで改善を見込めるケースがあります。ただし、痛みが強い場合や炎症が長引く場合には早めに専門家へ相談しましょう。
◼︎RICE処置(Rest, Ice, Compression, Elevation)
捻挫や打撲などの応急処置として知られるRICE処置は、腱鞘炎でも基本となります。
Rest(安静):手首や指の使用頻度を減らし、患部をしっかりと休ませる
Ice(冷却):氷や冷水を使い、炎症や腫れを抑える
Compression(圧迫):テーピングや包帯で軽く圧迫して患部を安定させ、腫れを緩和
Elevation(挙上):心臓より高い位置に患部を置き、血液やリンパ液の循環を促進
腫れや熱感が強い場合は、これらを組み合わせて行うことで、症状の悪化を予防できます。
◼︎ストレッチと軽い運動
痛みが落ち着いてきたら、周辺の筋肉や腱をほぐすストレッチや軽い運動を取り入れましょう。たとえば、手首をゆっくり回したり、指を一本ずつ伸ばす運動などが効果的です。無理のない範囲で、少しずつ可動域を広げていくことを意識してください。
◼︎生活習慣の見直し
適度な休憩を挟む デスクワーク中は定期的に休憩を取り、ストレッチや手首のマッサージで血行を促進しましょう。
スマホの使用時間を減らす 片手操作で親指を酷使しないよう、両手で支えたりスタンドを利用したりして、手首への負担を軽減します。
千鳥町鍼灸整骨院でのサポート(腱鞘炎への施術アプローチ)
セルフケアだけでは痛みが引かない、または腱鞘炎が慢性化している場合には、専門的な施術を受けることが早期回復への近道です。千鳥町鍼灸整骨院では、一人ひとりの生活習慣や症状の度合いに合わせた施術を行い、根本的な改善と再発防止を目指します。
◼︎丁寧なカウンセリングと原因の特定
まず、腱鞘炎が発症した経緯や生活習慣、仕事の内容などを詳しくヒアリングし、痛みの原因を総合的に分析します。視診や触診により、炎症の度合いや筋肉・関節の状態を確認しながら、適切な施術方法を提案いたします。
◼︎炎症のケアと痛みの緩和
痛みが強い場合や炎症が顕著なときには、電気治療や超音波療法を活用して患部の炎症を抑えつつ、筋肉の緊張を和らげます。また、手技療法によるマッサージや関節調整などで血行を促進し、回復をサポート。症状の悪化を防ぎながら、段階的に痛みの軽減を図ります。
◼︎全身のバランス調整と再発防止
腱鞘炎は手首や指の局所的なトラブルに留まりません。姿勢の崩れや筋力不足、使い方の偏りなど、全身のバランスの乱れが原因の場合も少なくありません。そこで、千鳥町鍼灸整骨院では骨盤や背骨の歪みを整え、身体全体の連動性を高める施術を行います。日常生活で気をつけるべき姿勢やストレッチ、筋力強化の方法を指導し、根本的な部分から腱鞘炎の再発を予防していきます。
◼︎セルフケアの指導と予防策の提案
施術後の回復をスムーズにし、再発リスクを低減するためには、日常でのセルフケアが欠かせません。千鳥町鍼灸整骨院では、患者様のライフスタイルや痛みの程度に合わせたストレッチ方法やテーピングの仕方、負担を減らす仕事・家事の進め方などを具体的にアドバイスいたします。
まとめ
腱鞘炎は、現代社会の生活スタイルによって起こりやすい手首・指のトラブルです。長時間のスマホ操作やデスクワーク、ホルモンバランスの変化、姿勢の悪さなどが重なることで、腱鞘や腱に大きな負担がかかり、炎症や痛みが生じます。初期症状を軽視して放置すると、痛みが慢性化して日常生活にも大きく影響を及ぼすため、早めのケアと適切な対策が必要です。
まずはRICE処置をはじめ、患部を休ませることを心がけながら、ストレッチや軽い運動、生活習慣の見直しを行うことが大切です。しかし、セルフケアだけでは改善が見られない場合や症状が長期化している場合には、専門的な施術を受けることで根本的な回復を目指すことができます。千鳥町鍼灸整骨院では、一人ひとりの原因や症状に合わせた施術とセルフケア指導を行い、再発予防や快適な生活の実現をサポートしています。
手首や指の痛み、腫れ、動かしづらさなど、腱鞘炎のサインを感じたら、どうぞお早めにご相談ください。適切なケアを行うことで、痛みを最小限に抑え、健やかな毎日を取り戻すことができるでしょう。
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